「すべてのカギは、呼吸にあり。」
人気アニメ「鬼滅の刃」でも、瞬間的に身体能力を高めるために呼吸法があるように、
「呼吸」は身体で行われている自律神経の活動の中で、唯一自分でコントロールすることができます。
逆にいうと、意識せずに働いている心臓や体温、消化、免疫に働きかけるには呼吸しかない。
ということになります。
未だ、収束に至っておらず今後も共存していかなければならない「新型コロナウイルス感染症」による
肺炎症状に対しても、心肺機能、免疫を高めておく一つの養生として、呼吸は重要となってきます。
では、どうしたらいいのか?
ご存じの方も多いと思いますが、「深呼吸」(腹式呼吸)です。
普段、私たちは無意識に呼吸をしてはいますが、それは、ほぼ肺の機能に頼るだけの
「浅い呼吸」(胸式呼吸)です。それを、意識的にゆっくりと深く横隔膜を使った「深呼吸」を
するのです。イメージとしては、お腹使って呼吸する感じです。
カラダの隅々の細胞まで酸素が行き渡るように長い呼吸を意識します。
まず、ゆっくりと息を吐き切ります。
→この時に胃腸などがあるお腹の中は狭くなります。
→血管が圧迫され血液が心臓へ戻ってこなくなります。
→カラダは血液を送るための交感神経にスイッチが入ります。
→ここでお腹をゆるめゆっくりと息を吸う。
→一気に心臓に血液が戻ってきます。
→今度はバランスを取ろうと副交感神経にスイッチが切り替わります。
→また、ゆっくりと息を吐き切ります。
これを、繰り返し行うことで、酸素を含んだ血液をカラダの隅々まで運ぶことができるのです。
普段、何気なく聞きなれている「血行を改善」、「血のめぐりを良くする」、「血液サラサラ」など
血の流れを良くすることが健康な身体の基本であり、それはつまり、酸素を含んだ血液がカラダの隅々まで
行き渡ることなのです。
内臓機能や身体能力、精神安定などすべてに通じています。
ただ、この「深呼吸」(腹式呼吸)は、「やる気」とか「元気」などの気力に左右されることが多く、
また、継続して行う必要があり、簡単なようで難しいところがあります。
そんな時、まずはカラダのツボへの刺激で、自律神経に働きかける「はり」と「お灸」を受けてみて
下さい。
きっと、全集中の呼吸「深呼吸」のためのサポートになると思います。
院 長