単に、「肩、首のこり」といっても、症状のある場所・部位によって、痛み方も治し方も異なります。
一般的によく起こる肩こりは、「僧帽筋」(そうぼうきん)という首の後ろから肩、背中にかけての範囲の広い筋肉がこっている状態で、ストレスや姿勢の悪さで緊張しやすく、血流も悪くなりやすく、ひどくなると頭痛や吐き気までしてきます。肩の関節や肩甲骨周りの筋肉と関係が深いので、腕をよく回したり、肩を上げ下げするだけでも、少し緩み楽にはなるでしょう。水泳などがおすすめです。
続いて、首の横筋あたりのが主な症状の場合です。首の中心の少し前側にある筋肉の「中斜角筋」(ちゅうしゃかくきん)がこっている状態で、スマホの使い過ぎや事務作業、運転などが原因となることが多くあります。僧帽筋のような筋肉と違い、小さく硬く伸びにくい筋肉のため、もみほぐすとかえって悪影響を及ぼすこともあります。気持ちいいからといってもみ過ぎにはご注意ください。呼吸に関係する筋肉でもあるので、深呼吸(ゆっくりゆっくり吸える限り鼻から息を吸って、5秒間そのまま息を止め、その後、今度はゆっくりゆっくり吐けるだけ口から少しずつ息を吐いて吐き切ります。それを3~5回繰り返すとよいでしょう。
もう一つ、鎖骨(さこつ)の上あたりにおこる痛みで、「前鋸筋」(ぜんきょきん)という筋肉のこりで、デスクワークやパソコン業務等でこりやすく、猫背や巻き肩の原因にもなります。これも、肩甲骨の動きや呼吸に関係するので姿勢を改善させながら、腕をよく回したり、深呼吸を心がけるとよいでしょう。
まだまだ、肩、首こりといっても、いろんな筋肉や関節が原因で起こりえます。なかなか自分では、どこが原因なのか判断するのは、難しいと思います。レントゲンやMRIでも異常はなく、でも辛いという方は多くいらっしゃいます。ぜひ、そんな時こそ「はり灸」をぜひお試しください。
「快適な一日を過ごせるように。」 お待ちしております。
院 長