先日、「人体」というNHKの番組で、脂肪と筋肉について放送していました。
ips細胞の研究の第一人者、山中教授によれば、今まで脳が脂肪や筋肉の細胞をコントロールし
一方的に支配していると思われていたものが、実は、脂肪や筋肉の細胞からもメッセージを
発していることがわかってきました。
脂肪細胞には、糖や脂肪を貯蔵できる油滴というものがあり、ある程度蓄えられると、
レプチンという食欲を抑える物質が放出され、脳へと伝えられる。よって、健康な人は
食べ過ぎないで済むのです。
ですから、極端に炭水化物や脂肪の摂取を減らすとますます食欲が止まらなくなります。
結果、リバウンドが起きてしまいます。
太っている人はやがてレプチンという物質を受け取れず、メタボとなり、免疫機能にも
異常が起こってきます。
続いて、筋肉細胞ですが、人によって筋肉の発達に違いがあるのは、ミオスタチンという
筋肉の肥大を抑えエネルギーの消費を抑える物質の働きに差があるからです。
もちろん、誰でも鍛えれば筋肉は発達しますが、同時にエネルギーの消費量も増大するので、
自然と筋肉細胞で、その人に合った体に調整されるのでしょう。
また、運動をすると、筋肉細胞からカテプシンBが放出され、脳へ伝わり、記憶力アップに
つながるので、認知症予防には頭だけでなく体も動かす必要性がありますね。
よって、効果的なダイエットは食事で必要な糖や脂肪、タンパク質などをしっかり摂取し、
脂肪細胞の油滴にしっかりと貯蔵させること。そして、運動によりエネルギーを消費する。
筋トレは、その人のからだを守るため極限なく発達しないようにリミッター機能が備わっている
ので、適度に行う。過剰なトレーニングはからだを壊してしまう。
確かに、筋骨隆々のアスリートより中肉中背のアスリートの方がケガなく高いパフォーマンス
を維持できているのかな。
すべては、バランス!!そして、からだ全体のバランスを考えて治療するのが、はり灸なのです!!